ライトノベル 狼と香辛料X レビュー

狼と香辛料 5 (5) (電撃文庫 は 8-5) タイトル 狼と香辛料X
著者 支倉凍砂
イラスト 文倉十
出版 電撃
発売日 2007年8月


執筆者:jade 評価:
出会いと別れは表裏一体。出会った以上、いつかは別れが訪れる。
それはホロとロレンスの身にも、等しく訪れる。
二人の別れはいつ訪れるのか?
ホロを故郷に送り届けるまで?それとも死が二人を別つまで?

ホロは言う。
幸せであり続ける物語はありえないのだと。
楽しい時間はいつか終わりが来るのだと。
そして───
ロレンスとの旅が最初から最後まで楽しいままで終わりたいのだと。

「ここで旅を終わろう?」

ホロの口から別れの言葉が紡がれる衝撃の第5巻───

これまで同様、新しく訪れた町で商取引を巡る事件に巻き込まれるホロとロレンスですが、今回に関しては事件は二の次。いつにもまして二人の関係に焦点が当てられることになります。
それもそのはず、冒頭で触れたとおり、ホロの故郷を目前にして、ついに二人に別れの時が訪れるのです。

言うまでもなく、狐と狸の化かし合いのようなロレンスとホロのやり取りこそが、この物語最大の魅力。
巻が進むに連れてその掛け合いにますます磨きがかかってきたのですが、まさかそれが別れの引き金に繋がるとは思いもよりませんでした。
これまでの事件の逆転劇にも驚かされてきましたが、最大の武器を逆手に取った今回の著者の発想には脱帽の一言です。
当然、二人の関係が今まで以上に親密かつ過激になっていなければ、その展開に説得力が生まれないのですが、今回はこれまで以上に二人の掛け合いが親密かつ過激になっており、疑問の余地は生まれません。
見ているこっちが恥ずかしくて身悶えしてしまうくらいのいちゃつきぶりは、そんじょそこらのバカップルでは到底太刀打ちできませんね(苦笑
それだけにホロの言葉がもたらす衝撃は大きく、そのセリフが発せられた瞬間は、読んでるこちらまで頭が真っ白になってしまいましたよ。

でもそれだけの衝撃があったからこそ、最後の逆転劇がまた痛快に感じられるんですよね。
もうね、終章のロレンスのセリフが熱いの何の!
あんな漢らしく真っ直ぐなセリフを吐かれたら、ホロでなくても涙しますよ(´Д⊂

評価はA+
商人同士の化かし合いとアッと驚く逆転劇を楽しみにしている人にとっては物足りないかもしれないですが、ホロとロレンスの関係がたまらなく好きな人にとっては過去最高の内容だったと言っても過言ではありません。
事件が未解決だったため、S評価を付けるまでには至りませんでしたが、好き嫌いだけで言えば、このシリーズで一番好きなお話でした♪

最後はこのシリーズを読んでいる人たち全員が思っているであろうこのセリフで締めたいと思います。
ホロ可愛いよ、可愛いよホロ。


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